危うい疑似オカルト・スピリチュアル・寄付団体

もし少年時代の私が今の自分のこのサイトを読んだら、「この人は随分と疑い深い人だな」と思うでしょう。私が一読者の立場であれば、今でもそのように感じていたはずです。実際にオカルト・スピリチュアル業界の人たちと関わる経験をして「この分野の人たちは、こんなにも自然に、まるで息をするかのように嘘がつける人たちなんだ」という一種のカルチャーショックを受けました。

私は翻訳書を出したり、世間に出回っている情報を検証していますが、本音を言えば、それらはできるだけ避けたい作業です。その労力の大半は、「本当か嘘か」という検証に費やされてしまい、人を疑うことは精神的に辛いからです。それとは逆に、自身の体験については、嘘を疑う必要がないので大変さはあってもストレスはありません。

「UFOの推進機関は社会の根幹を変えてしまうため、権力者はそれを隠ぺいしている」と、政府に情報公開を求める運動で寄付金を募っている正義の人たちもいますが、私がそれらの団体と距離を置いているのは、寄付金の使途明細について公開しておらず、また彼らが目的のためには手段を選ばず、偽りのUFO映像をプロパガンダに利用しているからです。どのような立派な理由であれ、嘘をつく人は最後には自己保身に走るという事実を私は何度も目の当たりにさせられてきました

私は「UFOのクリーンで無尽蔵のフリーエネルギーで地球の危機を救おう」などとも言いません。今の人類にそんなものを与えようものなら即座に軍事利用されてしまいます。核兵器の廃絶とか、憲法をどうするとか、そういう外側の問題だけではなく、かといって、霊的世界とか異次元世界などのオカルト的なものに逃避してしまうのでもなく、人間として普通に心身共に健全に生きているために、地に足をつけて、命の本質を見つめ直し、自然を探求し、科学的な姿勢で真実を学習していく姿勢が必要になってくるはずです。

自分の過去世は〇〇星の指導者だったとか、高次元存在に守護されている等と私に言ってくる人たちは、そんなアピールをするよりも、公園のゴミ拾いをしてもらったほうが世の中の役に立つでしょう。

「あなたがこのセミナーに来たのは偶然ではありません」

「あなたは特別な使命を持った選ばれた人なのです」

「急がないともう時間がありません」

これらの文句はスピ系詐欺師たちが使う三種の神器です。自尊心を満たして、慎重に考える時間を与えない策略です。また、精神世界系の人たちには、「既存の社会常識にとらわれない」という口実のもとに、異性関係の乱れた人が多くいます。

スピ系の定番として高次元存在とのチャネリングというものがありますが、そこで利用されている量子力学や心理学は本来の先端科学を誤用しており、いわば有名ブランド品の模造品のようなもので、予言が外れれば「予言が実現しているパラレルワールド(平行世界)がある」と釈明し、メッセージを送ってくる高次元存在は、〝集合意識〟であると、個人よりも格上であることを強調します。本来の意味の集合意識とは、メッセージを伝えてくる饒舌な存在ではなく、海のようにつながった状態の意識を指します。それは例えばSONYという会社組織に集団としての企業理念はあっても、集合意識SONYなる存在が社長の口を通じて語り掛けてくることはないのと同様です。太陽や月がしゃべってもいいのは物語や詩の世界だけです。

テレビやネットに氾濫するインチキオカルトや嘘については、『TVオカルト ウソだらけ』というサイトが参考になると思います。事実に基づいた指摘をネガティブだと感じる人は、スピリチュアルという名のジャンクフードで健全な味覚が麻痺させられている恐れがあるでしょう。私自身は、目に見えないものを疑ったり否定したりする者ではありません。それら深淵で神聖なものを軽々しく扱うことを戒めているのです。