ちいさな息

ちいさな幸せなんて

負け惜しみだと思っていた

結局は力がなければ

目の前の問題は何も解決しない

経済力 影響力 交渉力

空想だけは一人前だから

それらを持った自分を想像する

問題が解決した安心感

一新された身の回りの環境

空虚感を誤魔化せない

足りないものがある

求めていた小さな幸せ

人生を振りかえってみる

いろんな節目があったはずなのに

昨日のことのように思い出すのは

ささいな日常の瞬間ばかり

ときどき思うんだ

ずっと騙されてきたんじゃないか

強くて大きなものって

本当は虚しいんじゃないかなって

ささやかな小さなもの

本当は一番貴重なんじゃないかな

つまらない人間だと思うだろうか

見つめ合うんじゃなくて

語り合ったりもしなくて

肩がふれるくらいの距離感で

ただいっしょの空間にいる

互いの息に耳を澄ましてる

ちいさな幸せで満たされる

器のちいさい人間だろうか

でもその瞬間を

永遠に覚えているのだろう

いつか最期の息をするとき

いつか時の輪が接するとき