自著及び翻訳書について「どの本から読んだらいいですか?」との質問を時々いただきます。翻訳書については自画自賛にはならないと思いますので、読み手の方々のタイプ別に以下のように分けてお勧めします
タイプ1.この宇宙にはヒューマノイド型の異星人がいるだろうと感じている方には、オムネク・オネク著の以下の2冊をお勧めします。このシルバー&ゴールドのペアの本は、宇宙の真理について重要なことを伝えるバイブルといえるものだと私は思います。ただ、チャネリング系に浸っている人には物足りないでしょう。譬えていうなら、人が30mジャンプするアニメの世界に浸っている人には、3mジャンプする生身の人間を見ても驚かないようなものです。
実寸は以下のようにシルバーの方が大きめ(厚め)です。
タイプ2.「まずは、肯定も否定もしない、一歩引いた客観的な視点で、地球外生命体の可能性について、様々な遭遇レポートを読んでみたい」という方には、モンタナ州立大学名誉教授のアーディ・S・クラーク博士の以下の取材報告シリーズをお勧めします。一つの邦題が軽い印象を与えますが、原題は「スターピープルとの遭遇」で、内容も真面目なものです
アーディの取材レポートは、気になるタイトルを断片的に読むかたちでも大丈夫ですが、オムネクの本は、大切なことを実にさりげなく書いているので(大切なことだからこそ、そうしなくてはいけないのですが)、何度も読んだはずの訳者の私ですら、読み直すたびに新しい発見があります。できれば、他の人の感想を読む前に、まっさらな気持ちで、ご自身が消化できるペースで読んでいただければ幸いです。上から目線で論評している人たちの大半は、上辺だけ読んで的外れなことを述べています。皆さんはどうかご自身の感覚を大切にしてください。
有難いことに、私の訳書に対して「読みやすい」「翻訳本だが分かりやすい」というご感想をいただきますが、あえて平易に書いているわけでも、日本人向けに意訳(ローカライズ)しているわけでもなく、これは変に神秘的な意味ではありませんが、本を書いているときの原著者に意識を合わせるといいますか、心身を整えて、本人になりきるような感覚になると、原文の英語がそのまま日本語で伝わってくるようなインスピレーションを受け取ることがあります(その反対に、数字や度量衡の換算は頭を使うので時々凡ミスをします)
スピリチュアルの世界では、精神レベルの高い人でしか理解できないような深遠な教えが尊ばれていますが、難しいものを難しく伝えるのは簡単なことだと私は思います。高尚な深い教えを本当にマスターしている人は、それを子供にでもわかる平易な言葉もしくは寓話や象徴として伝えるものです。逆にいえば、易しい言葉で伝えられないならば、それは見せかけだけの深遠さといえるでしょう。
ですから、「進化した異星人といえど、子供が語る教えは幼稚なもの」と判断することは恥ずかしいことだと思います。真理には浅いも深いもなく、浅いものがあるとすれば、それはマニアが好むような、高尚さという装飾を施したニセモノの教えなのでしょう。世間一般では、宇宙人の本は都市伝説レベル、もしくは嘲笑の対象となってはいますが、玉石混交であるというよりも、99%以上は作り話だと思います。書き手も読み手も、いわゆる〝ワクワク〟させるものであれば、真偽は関係ないという需要と供給のバランスでビジネスが成立しています。
私は「嘘も方便」という姿勢には同調できません。それは方針ではなく、作り話特有の〝匂い〟に反応してしまうので、受け付けられないのです。私の翻訳書は、チャネリングや宇宙連合などといった嘘の世界を見抜けない麻痺した感覚の(自称〝意識高い系〟の)スピ系マニアではなく、しっかりと地に足をつけて健全な日常生活を送っている良識ある一般の方たちに読んでもらいたい、そういう方たちにこそ価値が分かる本だと思ってご紹介しています。
UFOやスピリチュアルに関心をもつのは悪いことだとは思いませんが、いわゆる売れ筋ランキングの本を見ると、著者や出版社側による「人を釣るテクニック」もあるのでしょうが、日本人の意識もまだまだ低いなと感じてしまいます。ただそれ以上に、これらの本のために費やされる貴重な森林資源のことで心が痛みます。せめて電子書籍だけで販売してほしいと願ってしまいます。